住宅ローンミックス金利のメリットをシュミレーションで検証!
今回は、住宅ローンのシュミレーションに関して、2種類のローンを組み合わせた場合の効果について検討してみたいと思います。
現在は、いわゆるゼロ金利政策が続いており、住宅ローンの金利も歴史的にみてもかなり低い金利になっています。
これまでおこなったシュミレーション結果では、低金利が続いたり、金利が上昇するとしても緩やかに上昇したりする場合には、変動金利型を選択している方が、総支払額を抑えることができます。
逆に、金利が急激に上昇して、高止まりする場合には、長期固定金利を選択している方が有利になりました。
今回は、長期固定金利と変動金利の2種類の住宅ローンを組み合わせた場合について、シュミレーションしてみたいと思います。
前回までと同様に元金3000万円の35年間の住宅ローンを組むと仮定します。元利均等返済方式でボーナス併用はないものとします。
今回は元金1500万円ずつ2種類の住宅ローンを組むと仮定します。
1つは長期固定金利型で、ローン金利は3%だと仮定します。もう1種類は、変動金利型で、ローン開始時の金利は1%とします。
変動金利については、1%のまま変わらなかった場合、1年あたり0.1%のペースで緩やかに上昇した場合、半年あたり0.1%のペースで上昇した場合(金利は5%を超えないものとします)の3通りでシュミレーションを行なってみました。
検討結果を表1〜3に示します。変動金利が1%のまま変化しなかったり、金利の上昇が緩やかだったりした場合には、変動金利型を選択していれば最も総支払額が少なくなります。
2つの金利をミックスさせたタイプは2番目になっています。逆に、金利変動が急激な場合には、長期固定金利型がトップで、2つの金利をミックスさせたタイプが2番目になっています。
金利をミックスさせることによって、常に最悪の結果にはならないようリスクヘッジされていることになります。
しかし、金利をミックスさせると、2つの住宅ローンを組むことになりますので、諸費用などが多くなる点に注意が必要です。
表1 変動金利が1%のまま変化しなかった場合の返済額のシュミレーション
表2 変動金利が1年あたり0.1%のペースで増加する場合の返済額のシュミレーション
表3 変動金利が半年あたり0.1%のペースで増加する場合の返済額のシュミレーション